【税金対策】減価償却用アパート運用のお薦め

アパート経営・マンション経営で得た年間収入から必要経費を引いたものを不動産所得として確定申告をする必要があります。必要経費をきちんと計上することで、不動産所得を減らすことができ所得税の節税にもつながります。
また、所得税は、給与収入や事業収入、配当などすべての収入から必要経費を引いて計算されますが、もしアパート経営・マンション経営が赤字だった場合は損失として控除の対象になります。

今までの海外不動産を利用した節税リスク
・ 海外減価償却スキームは令和3年以降は実質不可!
・ 実質利回りが2%台も!
・ サブリースなし 家賃保証なし 利回り不安!
・ 管理手数料12%台?キャッシュフローは!
・ 設備の老朽化による予想外の支出

減価償却用アパート運用のお薦め

減価償却

資産となるものの耐用年数に応じて償却していきます。最も一般的な減価償却方法です。

法定耐用年数とは?

法定耐用年数とは、減価償却資産に関して何をどのような期間で償却していくかを物品ごとに国が定めたものです。
前述のように、不動産の場合は減価償却の対象となるのは建物部分だけで土地は対象ではなく、本体(躯体)と建物設備、器具備品に分けられます。

本体(躯体)は建物自体を指し、耐用年数は以下のようになります。

このような法定耐用年数をもとに、国税庁から発表されている「減価償却資産の償却率表」から償却率を出すことができます。
また、本体・建物設備それぞれの金額は、不動産会社が発行する譲渡対価証明書などで確認ができます。もし、その記載がない場合は不動産会社に確認するようにしましょう。

一見すると耐用年数の長い新築が税金対策上では有利に見えますが、中古物件の場合、減価償却費計算時は(法定耐用年数-経過年数)+経過年数×0.2と定められています。
例えば、築20年の木造の場合は(22ー20)+20×0.2=6年ということになります。すなわち、建物価格を法定耐用年数22で割ったものを残り2年減価償却するのではなく、建物価格を6で割ったものを6年間で減価償却できるのです。

減価償却費の計算方法

減価償却費の計算方法には前述のように定額法と定率法があります。定額法とは、償却費の額が毎年同額になるのに対し、定率法では、償却費の額が初めの年ほど多く、年ごとに減少していく方法です。なお、1998年4月1日以降に取得した建物、2016年4月1日以後は建物付属設備も定額法で減価償却を行うことになっています。ですから、現在は不動産の減価償却は定額法で計算します。

減価償却費は、「取得価格×償却率」で求めることができますが、償却率は耐用年数ごとに定められています。住宅用の場合、鉄筋コンクリート造は耐用年数47年(償却率0.022)、鉄骨造は耐用年数34年(償却率0.030)、木造は耐用年数22年(償却率0.046)です。ただし鉄骨造は骨格材厚によって異なります。

新築の場合は、耐用年数で定められた償却率をそのまま用いて計算します。
・鉄筋コンクリート造の新築物件を1000万円で取得した場合
減価償却費=1000万×0.022=22万円

中古物件の場合は、築年数によって耐用年数を決めますが、一般的に簡便法で計算します。
・耐用年数が残っている場合
中古物件の耐用年数=(法定耐用年数-築年数)+築年数×20%

・鉄筋コンクリート造1000万の築20年の中古物件を取得した場合
中古物件の耐用年数=(47年-20年)+20年×20%=31年 (償却率は0.033)
減価償却費=1000万×0.033=33万円

また、中古物件で築年数が耐用年数を経過している場合は、以下のようになります。
中古物件の耐用年数=法定耐用年数×0.2

・木造の法定耐用年数である22年を超えた築年数の木造中古住宅を取得した場合
中古物件の耐用年数=22年×0.2=4年
したがって4年で一気に償却できることになります。

短期間の節税効果は高いですが、償却が完了した5年目以降は減価償却費という名目の経費がなくなりますので、その分支払う税金は増加します。そのため、キャッシュフローを含めた事業計画が必要です。

減価償却費はアパート経営・マンション経営の経費として大きな割合を占めます。鉄筋コンクリート造と木造を比較すると、1年で計上できる減価償却費は木造の方が倍以上ですが、償却期間は鉄筋コンクリート造の方が長い期間計上できるというメリットがあります。